●3日/声についての考察・和音の人
部屋で仕事をしていると、ついつい音楽をかけてしまう。音楽性が好き、メロディーが好き、歌詞が好き、その人の存在自体が好き、と、歌手の「好き」にもいろいろあるが……声にも好みというものが存在する。
私における声の好みは、桑田佳祐、斉藤和義、エレファントカシマシの宮本浩次、真心ブラザーズの倉持陽一らの歌声、竹中直人、伊武雅刀のしゃべり声などだ。だいたいハスキー路線が好みなのかも。真心については、去年有線で「サマーヌード」を耳にして以来、あの声が耳について離れなかった。「拝啓ジョン・レノン」に至っては特に歌詞が脳天にガツンときた。やってくれるぜ〜、って感じ。特にいれこんでるわけではないのですが、気になる存在であります。そういえば、今出てるシングルコレクションアルバム、いいとこどりです。
声における自分の好みについて、「なぜ彼等の声が好きなのだろう」と自問してみた。しばし熟考。ふうむ、とりあえずの結論。共通してそうなのは、「和音を感じる声」なのではないかということだ。「Ahー」と発生するだけでも、一音だけでない音が感じられる声。たとえていえば、ハスキーなのに高い音程を出すときの、その色気。私はきっとそれらに弱いのだ。ただ、ハスキーであればいいっていうもんでもないらしい。そのへんが難しいところだ。
それと、私なんかもそうなのだが、歌うときとしゃべる時の声ってかなり違う。歌手の声が好きっていう場合、ほとんどが歌ってるときの声だ。でも先に挙げた人達の「声が好き」っていうのは、しゃべる時の声もけっこう好きだったりする。それ以外に、純粋に「歌ってるときの声が好き」なのは、奥田民生とかかな。あのダラダラした感じ、いいっす。ブライアン・フェリーは「ベイト・ノワール」を聴いていいなあ、って好きになったけど、最近来日してテレビで見たら、なんかにやけててちょっとがっかり。
(ちなみに女性歌手の好みについてはなぜか両極端のようである。ハスキー代表・UA、ICEの国岡真由美、BONEE
PINK、ジャニスジョップリン。ハイトーンボイス代表・NOKKO、CHARA、渡辺美里、ケイトブッシュあたりが好きな路線。)
声から入る「好き」もあるが、その人の存在そのものが好き、っていうのも当然ある。まあこちらのほうが一般的だろう。私はめったに芸能人に入れこむことはないのだが、ときどきはまってしまうことがある。思いおこせば小学生の頃は松田優作が大好きで、友達がジャニーズ系にキャーキャーいってるのがよく理解できない少女だった。その後は中村雅俊に二股をかけ、時任三郎、織田裕二、などのワイルド路線……。この頃ではなぜか路線が変わって、小沢健二、いとうせいこう、ちょっとだけ永瀬正敏、反町隆史あたり。この統一性のなさが私を「変わり者」と呼ばしめるのかも。
声から少し離れて、自分の「好み」について振り返ってみた。他人からみると、いや自分からみても、私の異性の好みは見事なまでに統一性がない。ということは、好みのタイプというものがないということなのだろうか。そんなはずはない。何かしらの共通項があるはずだ。しばし更なる自己分析。ううむ。なるほど、結論が出ました。
私は、「和音の人」に弱いのだ。つまり、内側からいろんな側面の音を発している人。簡単にいうと、意外性のある人、ということなのである。おちゃらけてるのにしっかりした面もあるとか、カッコつけてるだけかと思ったらズッコケたところもあったりとか、そんな面を発見してしまった時に恋心を抱いてしまう傾向があるようだ。芸能人についても、一般人についても。声ばかりでなく、人柄についても和音の人が好きなのだ、と結論づけた。友人のヒロにその話をすると、「わかるわかる、そういうの」と言ってくれた。
そういえば初恋らしきものは小学生のとき、「カッコつけてていやな感じー」と思ってた男の子が、サッカー大会で足から血を流しながらシュートを決めまくってるのを見た瞬間だった。一瞬で人の気持ちは「いやな感じー」から「な、なんて素敵」に変わってしまうのだから不可解このうえない。高校生のときは、ロック好きのパンクでクールな男の子が実は獣医になりたいほどの動物好きと知り、なんか急に気になる存在になって、それまで苦手だったロックを聴いてみたりなどした甘酸っぱい思い出なんかがあったなあ。兄貴のLPを学校にもってきたらそれに興味を持ってくれて、貸してあげたりとか。夏休みの読書感想文を代筆してあげたりとか。結局、玉砕してしまったのだけど。ま、それが青春ってものさ。
個人的心のベストテン以上、おしまい。だからなんなんだ、って感じですが、ちょっと言ってみたかっただけです。今年はお目当てのアーティストのライブにあんまり行ってなかったので、その反動かもしれません。ほんとはライブで聴きたいのになあ。夏といえば野外ライブ、いいですよねえ。去年はサザンの「ホタル・カリフォルニア」に行ったけど、今年は野外ライブに出かける予定なし……。ま、佐野元春好きの友人MUGIKOに誘われた8/24日の赤坂BLITZライブにとりあえず行ってくるか。多数のアーティストとのジョイントライブらしいのだけど、Tokyo
No.1 SOUL SET、フィッシュマンズにやや関心があるので覗いてみることにしました。
(文中のお名前、敬称略でありました)
●(8〜11日)/気分だけリゾート・金沢八景、横浜編
ああ、花火も浴衣も海もプールも、この夏はまだ未体験。このまま夏が終わらないことを願う私に、またもやリゾート地での仕事が舞い込んだ。金沢八景、横浜方面の仕事だ。ううう、なんで人が夏休みで盛り上がってそうなところでばかり……。仕方ないか、自分で承諾してしまったんだから。
横浜に住む姉の家に2泊させてもらうことにし、炎天下の街をさまよい歩いた。次のアポイントに間に合わせるためバスに乗り遅れまいと、時には走りもした。汗をふきふき、あちらこちらと歩き回り、まさに足が棒になった。1日目、着ていた黒いTシャツが、汗で塩をふいてしまった。ひえー。よく背広が塩ふいてるサラリーマンを見たことがあったけど、彼等もきっといろいろ大変だったのね、と我が身にひきつけて思うのであった。
金沢八景の公園ではバーベキューなどを楽しむ人々を横目に、やけを起こして「いっそ海に飛び込んで泳いでしまいたい……」という誘惑と葛藤したものである。
11日、どうも暑いと思ってたら40度はいってたそうで。
やはり夏に海水浴、という行動を多くの人が取るのは必然なのだ、実感しました。ああ泳ぎたい。
●16日/寒空のハイビスカス
ここ数日の夏日和にもかかわらず、遊びにも出れないスケジュールだった私は少しばかりすねていた。だから気分だけでも南国の陽気さにあやかりたいと、真紅のハイビスカスを買ったのだ。通常、同じ様な鉢は1000円前後で売られていたのだが、そいつは300円で上野の丸井の店頭に出ていた。そこで私は迷わずそいつを連れて帰った。陽気な南国ギャル、とでもたとえられそうなハイビスカスとともに、来たるべき残暑を乗り切るはずだった。しかし、その日から関東地方は10月並の気温に一転してしまったのだ。
買ってきた翌日、15日にひとつめのつぼみは開いた。だが、心なしか、涼しさに身震いするように揺れている。突然の気候の変化に対応できないのか、隣の朝顔まで様子が変だ。これまでは午後には花を閉じ、数日間は開花を繰り返したのだが、一日中花を咲かせっぱなしなのだ。そして、たった一日でよれよれとしおれてしまう。きっと日照不足と低温で、一日中が朝だと感じてしまっているのだろう。夏の日差しが好きなハイビスカスも、なんだか花びらがよたっている。
こんなはずではなかった。私は彼等に思う存分夏を謳歌してほしかったのだ。
来週にはまた暑くなりそうだという。残暑が厳しすぎるのも辛いが、夏ももうひとふんばりしてくれないだろうか。でないと、朝顔やハイビスカスが哀れだ。まだまだつぼみはたくさん残っているというのに。
それに、私も少しばかり困る。先日、暑中見舞の返事を「残暑厳しき折り…」という文面で書いてしまったからだ。残暑見舞はまだ出せずにいる。
8月の太陽、もうひとふんばりしてほしい! プールも海も花火も、まだ行っていない私の、せめてもの願いだ。でもそんな一人の思いとは無関係に季節は終わるのだよね、たぶん。
夏の終わりはいつもどことなく寂しい。
●24日/赤坂ブリッツライブ・Soul set。
赤坂BLITZのライブ「THIS!」を友人のMUGIKOと聴きに。出演:THE
GROOVERS、Little creatures、フィッシュマンズ、TOKYO No.1 SOUL SET、佐野元春&The
Hobo King Band featuring(出演順)/このライブの様子は、インターネットにより中継されたとか。
私の目当てはTOKYO No.1 SOUL SET、MUGIKOの目当ては佐野元春。彼等が出るまではビール飲んだり、うだうだとしてました。
フィッシュマンズは少し期待してたのだけど、ライブで聴いた感じではあんまり好みではありませんでした。1曲で15分くらいある曲も、最後まで関心をもって聴ける感じではありませんでした。CDで聴くにはいいのかもしれないけど。2階の関係者席の女性たちは、かなりノリノリで踊りまくってたのですが。
さてSOUL SET、アルバムでしか聴いたことなかったけど、ライブはCDよりエネルギッシュ。アレンジとかずいぶん違うんで、聴くほうとしては曲の世界に入り込むのにひと呼吸ありましたが、タテノリの心地よさのなかで、BIKKE独特のラップにつりこまれてしまいましたね。3年前に話題になったアルバム「TRIPLE
BALLEL」からの曲が多く、思わず口づさみながら踊るのであった。SOUL SETの曲が、あんなふうにのれるものだとは知りませんでした。もっと「聴いて」しまうものかと想像してたのですが。私はけっこう歌詞を覚えてたのですが、あんまり曲を知らなかったMUGIKOも「つい歌詞を聴いてしまうよね」って言っていた。なんか詩的な歌詞なんですよね。
さて、トリはMUGIKOお目当ての佐野元春。私はすでに燃焼してしまい、壁際でひと休み。盛り上がるのはファンにお任せしておきました。
こういうジョイントライブだと、目当て以外の出演者のときに客たちは中だるみしがち。しかも30分出演とかだと、なんか消化不良感が残るのであります。やはり1アーティストで数時間盛り上がるライブのほうが好きだなあ。でもまあ、今年の夏の私のイベントはこれでおしまいなのでした。
ああ、去りゆく夏。さみしいなあ。