●きたろうホームページ開設1周年イベントK-Night
/at 六本木 Yellow(10/12)
インターネットで参加者募集のあったイベント「きたろうホームページ開設1周年イベントK-Night」にめでたく当選し、招待を受けて行って参りました。
私としてはゲスト:いとうせいこう氏ということにひかれて応募した次第ですが、一応そのへんは応募時にも書いたけど、それでもお呼びくださったきたろうさん、なんて心の広いお方でしょう。会場では田中知之氏(Fantastic
Plastic Machine)によるDJが行なわれる他、いとう氏が普段インターネット上で行なっているチェス対局を会場で行なうなど、面白そうな内容であります。
さて、会場はクラブだったのですが実は私、クラブ初体験。同行者として誘っていた友人の都合が悪くなり、一人でクラブ体験する勇気がなく、同行者探しに15人は電話をかけました。行ける人がようやくいて、いざ会場へ。
少し遅れて着くと、もうステージではきたろう&いとう両氏のトークが繰り広げられておりました。しかし、ご自分のイベントなのに、緊張してるのかいとう氏にイニシアチブ取られっぱなしのきたろう氏。いとう氏のチェス対局がステージ上で始まってからも、「ねえ、いとう君」と助けを求め話を振るようなボケとツッコミがいい味出してました。
会場は超満員。でも全員招待客という太っ腹ぶりです。しかしクラブとはいえど出演者目当てのお客が多いと思われ、踊り目的の人達ではないようで、皆さんステージに注目してました。座り込んでる人多かったし。私が来る前、DJ
田中知之氏による音楽がかかっていたらしいのですが、それでも座り続けてる人大多数だったらしく、「田中さんはねえ、今出してるアルバムが渋谷のHMVでチャートインしてる人なんですよ、そんな人の音楽で座るなんて!」とせいこう氏。また、突然飛び入りしてきた大竹まこと氏に「これだけ音楽がかかってたらな、普通は踊るもんだ!」と叱られる観客。シティボーイズお仲間の斎木しげる氏の漫談もあり、静かだった観客も少しずつノッてまいりました。インターネットによる応募の人が中心だったようですからねえ、割と皆さん恥ずかしがりやなのでしょうか。かくいう私もクラブ慣れしてませんけど……。
そんな盛り上げの甲斐があり、DJタイムになり観客は踊り始めます。インターネットチェス対戦を続けるいとう氏だけがステージに残り、それを見てるだけというのも何なので、私と友人も踊ることにしました。踊るのなんて久し振りだったのですが、DJ
田中氏の音楽には時々映画のサントラ(ロッキーのテーマとか)、またある時にはサンバが折り混ぜられ、なんだか聴いて踊ってるうちにハッピーな気分になり、結構ノッてきてしまいました。自己流でサンバもどきの踊りしたりして。
宴もたけなわ、ステージにきたろう氏が再登場して「どうチェスは?」と、いとう氏に呼びかけます。「集中できないよー、あっちのほうで音楽かかってるしさー」といとう氏。確かに会場の人々が踊りに興じてるなか、黙々と画面に向かっているいとう氏は孤独そうでありました。結局時間内にチェスは勝敗がつかず、引き分けに。
最後にプレゼント抽選などが行なわれ、イベントはおひらき。普通のクラブイベントの時とはまた一味違う雰囲気だったのではないでしょうか。でも普段インターネットで繋がってる人々同士の集うこんな会、また開催されると面白いなあ、と思うのです。でも、会場で誰かネット上の人と会えるかもと思っていたのに、誰がどなたやら全然分かりませんでした。今度はハンドルネームを名札で胸に付けておいたりして。でも知られたくない人もいるのでしょうか。
イベントもいろいろ運営が大変そうですが、またこんな機会があると嬉しかったりします。
●いとうせいこう&みうらじゅん、ロックンロールスライダーズ特別トーク
/at 新宿歴史博物館(10/26)
無料でいとう氏&みうら氏お二人の仏像トークが聞けるということで、並んでまいりましたat新宿歴史博物館。なにしろ無料で先着200名限定ということで、マニアな人達が押しかけるのではと予測した私、抽選券配布の1時間前に、仏友のヒロと現地へ。するとやはり、マニアな人達がもう50人も並んでおりました。(あとで聞いたところによると、先頭の女の子は朝7時から並んでいたとか。すごすぎる。)
順番待ちで並びながら、昨日読んだ莫山さん(書家)の本について友人ヒロに話していたら、後ろにいた一人の男性に「○○京都大学の仏像サークルのOBの方ですか?」といきなり聞かれてしまった。なんだかわけがわからず、「いえ違いますけど……」と答えたものの、不審に思っていると、その方、関西の通信社の人で、「若い女性の間で最近仏像鑑賞がはやってると聞いて、取材にきてるんです」とのことだった。後で考えると、莫山さんは奈良に住んでいると本に書いてあったから、その関連の人間だと思われたのだろうか。そういえば私、なにも教わったこともないのに莫山さんのこと「莫山先生」とかいってたし。
そのままなりゆきで通信社の人の取材を受ける。どうしてこのイベントに来たのですか、というマジな問いに、今年の4月に行なわれた見仏ツアーに参加したこと、見仏記という彼等の本を読んで興味を抱いたことなどを告げる。宗教とは違う観点から仏像を捉えているのが面白いのだ、と伝えておいた。さらに、それはどんなことなのだと聞かれ、「弥勒菩薩の微笑みには、ウルトラマンの影響がみられる説」だの「仏像の腰のひねりはセクシーだ論」とか「この仏像の配置は、ジャニーズのステージにおける配置と同じだ論」、果ては「みうら氏の作った“ツッコミ観音”っていうのがあって……」と暴走して語りまくる私たち。記者はなんとか理解しようと努めていたようだが(今考えると)、どうにもこうにも話題に追い付けなくなったのか、いとう氏の著書名とインターネットのHPのアドレスについての情報を得たがった。私たちが語ったあの馬鹿話が、彼のメモ帳にはどんなふうに記されていたのだろうか。「????」だったりして。記事になったら、あたりまえのことしか書いてないんだろうな。京都や奈良の地方紙に載せる予定の取材だといっていた。地方とはいえ新聞だものな、仏像の本家本元で「“仏像の腰のひねりがセクシーだ、というような観点が面白くて見に来ました”と彼女たちは語った」とかは書けないだろう、むろん。
ところで会場でのトークは、やはり想像してたとおり、涙が出るほどばかばかしいお話の数々でした。新宿歴史博物館担当の人がかなり融通の利く人で、みうら氏を人選した時点でもう彼の人となりを分かっていたようだったので、ばかばかしいお話でも怒ったりはしてませんでした。なにしろ最初にみうら氏にトークを依頼したら、みうら氏いわく「こういう話は、いとうさんも一緒でないと」とその場で電話をかけたとか。「ギャラの予算は一人分しかないのですが」と博物館の方がいうと、「いいですよ、二人で一人分で」とギャラ折半で話をずんずんすすめたそうな。お二人のコンビでこそトークを聞きたいというマニアには涙のちょちょぎれるようなお話です。やはり、ボケとツッコミあってのお笑い芸人(?)のお二人ですから。でもテーマであるべき仏像の話にはなかなか入らず、時節柄話題の三田村邦彦ネタでひっぱるみうら氏、客層をわかってらっしゃる。「どうせここに来てる人たち、三田村邦彦の話のほうが聞きたいんだから」。なるほど。
ようやく仏像と寺のスライド写真が出始めても、みうら氏のボケトークはとどまることなくつき進む。そこへ、いとう氏の鋭いツッコミが追いうちをかける。
しかし私とヒロ、スライド写真でみうら氏がボケをかます所と内容の予測ができるようになってしまったあたり、すっかり洗脳されつつある……。たとえば仏像へのお供え物に積まれているデルモンテの缶詰に着眼するとか、仏像の衣のたもとのたまり具合にジュディ・オングを連想するあたり。「ここ、ここにボケ入れて!」っちゅーとこに見事に変化球が決まると、笑いのツボにはまってしまうのでありました。
トークが終わる頃には、笑いすぎで顔面が筋肉痛をおこしていました。笑い声が大きいと日頃たしなめられてる私ですが、実をいうと心から大笑いできることって、今の世の中そんなに多くありません。このお二人のトークのひとときは、その数少ない貴重なものなのであります。
ところで列に並んでいた通信社の記者さん、会場で写真もバシバシ撮って取材しておりました。果たしてどんな記事になったのでしょう。会場で話を聞いてようやく、私たちの話した内容を理解してくれたことでしょう。百聞は一見にしかず、なのです。