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F.D.I
本局総指令部情報
(Japan)

1999


1月

●秘境女の会・新年会/都会の遊牧民たち、パオのある店に集う/at 新宿ガネーシャ(1/9)

 参加者:sesami、会長MUGICO、まさみ、せいか、リンムー、ヨシ(←初参加!)

 「秘境女の会」の世紀末活動第一弾、新年会。って、単なる飲み会だけど……。
 そもそもは、ロスから日本へ一時帰国したみゆき特派員とメンバーの面々とを引き合わせることが目的だったのだが、残念なことに彼女の都合が悪く、結局ほぼいつものメンバーの会合と相成った。新年会なので、最近ごぶさたしていたメンバーにも声をかけてみた。そのうちのひとりであるリンムーは、「会場の店になんかパオがあるらしい」という私の言葉に敏感に反応し(リンムーはモンゴル好きなので、パオと聞いては捨ててはおけないらしい)、先約を蹴ってまでの参加となった。また、以前別の方面で知り合ったヨシさんも初参加。インディアンの文化に関心を抱いており、サンタフェに行ったりしたとのことで、秘境女の素質ありそうとの噂であった。

 その日の午後、私とMUGICOは一緒にちょっとした仕事をしていた。それが終わった後、まさみと合流し、お茶しながら、ここ半年の課題だったテーマに取り組む。それは、半年前に私とまさみがドゥバイに行ったとき、「写真送るね」と約束していたホテルのスタッフへの手紙を書くことだった。私たちはその彼のことを“ドゥバイの弟”と呼んでいる。きょうだいの話をしていて、まさみが女きょうだいしかいないと言ったら、「じゃあ僕がブラザーになってあげるよ」と言っていたからである。私たちより背の高い彼は“兄”のつもりで言ったようだったが、私たちにとって“弟”なのは確実だった(そのスタッフについてのさらなる話はこちら)。あれからすでに半年……。ニューイヤーカードに、下書きしてきたメッセージを写す。まさみが手紙に同封しようと折り鶴を持ってきてたので、「これの説明は!?」「英語で鶴はなんていうんだ!?」などと辞書をひきひき大騒ぎ……。ま、とりあえずカードと鶴と写真を一緒にし、長い間の宿題をやっと片付けた気分になる。やれやれ。

 夕方の待ち合わせ時刻になり、集合場所へ。新宿の紀伊国屋書店前だったのだが、多くの人々が待ち合わせをしているところで、MUGICOはおもむろにベトナムみやげの「ドリアンクッキー」を取り出す。仕事先の会社へおみやげに持っていったら大不評だったそうだ。当り前といえば当り前。開封済みのパッケージを留めたテープを取るだけで、そこはかとない、もやーとした匂いが漂う。一口私もかじってみたが、それだけで口の中と鼻腔にドリアン臭さが充満する。いちばん大丈夫そうだったせいかがドリアンクッキーをお持ち帰りすることに。紀伊国屋前の人ごみで、ドリアンクッキーの味見にチャレンジする我々って一体……。迷惑な奴らである。

 みんな揃ったところで、会場である店へ向かう。「ガネーシャ」という店で、インドネシアやアジアンティストのインテリアが面白そうなところだ。私も初めてだったうえ、久しぶりの歌舞伎町とあって、すぐには見つけられず、みんなでウロウロ。結局、店は「ハレンチ女学園」というあやしい店の数軒となりのビルにあった。うーん、それにしてもやはり歌舞伎町は日本の異国だ……。

 予約の際に「できればパオの席で」とは頼んでおいたものの「確実とはいえない」といっていたが、店内はすでに混み合っていてパオ席は利用できなかった。残念である。パオを楽しみにしていたリンムー、すまん。しかしパオとはいっても、蚊帳のように薄い布で覆われた個室空間で、厳密にはパオとはいえないものではある。

 じゅうたんの敷かれた座席に落ち着き、初めて会う面々もいるのでひとまず自己紹介などし、各メンバーの挨拶。エスニック料理をつまみながら、リンムーの昨年のモンゴル行き話、ヨシのインディアンの歴史を訪ねる旅行計画の話などを聞く。リンムーから見せてもらったモンゴルの写真は、すべてが絵葉書にでもなりそうな雰囲気だった。青すぎるくらい青い空、緑の平原。そのところどころに人と馬がいて、川と、パオがあるだけの景観。去年は椎名誠氏が以前ロケで訪れた土地に行くツアーにしたそうだが、「日本人しか来ないみたいで、“ボートで川下りできます”というような案内があって興ざめで、ちょっと失敗」だったらしい。「何もないのが最高の贅沢なのに」とリンムー。私も同感。よく、「南の海や砂漠や平原とか、何もないじゃない。そこで何をするの?」と言う人がいるけれど、何にもしなくたっていいじゃあないの。リンムーも言っていたけど、本とか持っていっても結構読まないんだよね、って。私もわりとそう。寝転がって、空を見て、そのまま眠ってしまって……目が覚めて、その国の人たちと話して……。そんな旅もいいじゃあないの。

 何品目かの料理のうち、鹿肉を使ったメニューが運ばれてきて、「これは本当に鹿か?」と言い合う。北海道出身のMUGICOは「私、鹿肉食べたことあるよ」と切り出す。「小さいとき晩ご飯に鹿肉が出て、“お父さんこれどこでとってきたの?”って聞いたら“川から流れてきた”って言うんだよー」と発言。どこかのハンターが撃った鹿だったようだが、それを解体してしまう彼女の父もすごい。私もお会いしたことがあるが、細い体に似合わず豪快なお父さんである。毎年、裏山からとってきたまむしで「まむし酒」を作るらしいし、あのバイタリティーはそれから来てるのかもしれない。

 年末にMUGICOが行ったベトナム旅行の写真を解説付で見せてもらう。このへんの話はまた特派員通信ででも近日公開したい。タイの山岳民族や中国雲南地方の旅行で子どもたちに大好評だったという“カラーサインペン”を今回もたくさん持っていったようだが、ベトナムの子どもは「フン」ってなもんで、鼻で笑われてしまったそうだ。それでも旅行中の出来事をイラストと文章で書き留めたスケッチブックは、初めの頃はカラーで描かれているがだんだんカラーペンを現地の子にあげていったため、後半はモノクロのみになっていく。MUGICO流の、現地の人々との交流術である。
 コース料理のグループは2時間しかいられないらしく、話足りないがお開きに。帰り際、他の席のパオの前で撮影などしてしまう。
 まだ時間も早いしもう少し話もしたかったので、歌舞伎町のあやしいカフェでベトナム話の続きに花を咲かせたのであった。

 さて今年の活動はいかに? まさみと私の間では、アメリカの国立公園めぐり計画が急浮上中。ヨシも今年の夏に、ニューメキシコあたりへ一人旅の予定。なにやら話してみると他にもアメリカに知人がいるというメンバー(ぶひ)もおり、秘境の会の間ではにわかにアメリカが注目されているようである。

(1/13up)


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